目の前の患者が最高の教科書。

 朝四時四十五分 温泉・排便。毎朝五時七分乗車を思い出す。夜ごと急患にたたき起こされヘトヘト。今考えると 「国家との戦い」の毎日だった。夜診て救急隊員と患者には感謝されたが 税務署が飛びかかってきて 「夜働いた分は全て」国家に収奪された。
 良かった点は「いろんな種類の病人と相まみえた事」だった。臨床家としてのウデは間違いなくグンと上がった。
 臨床家は「救急患者といかに対峙しうるか」でその価値が決まる。
 これができない 患者を診てもチンプンカンプンだと ヤブに決まっている。
 医者にとって「最善の教科書は 目の前に居る患者」である。
 断じてペーパーでは無い。