こんなのが新任・内科教授。
まだインターン制度があった時代の話。
地方の医学部内科教授に東大出身者が赴任した。
専門は極めて稀にみる感染症。内科教科書をみれば解るが 診断学から始まって一通りあらゆる疾患を学ぶ。
この教授 一言で言えばとんでもない藪医者だった。
① 胸のレントゲン写真に ちょと影らしいものを見つけると 結核の公費治療申請をだす。ことごとく「治療の要なし」と返ってくる。
②胸に影あり。即結核病棟に入院。結果 肺がん・・・ベテランでなくてもすぐわかった。
③ 胸に影あり。即一般病棟に入院。インターンでもわかる
肺結核。急遽 結核病棟へ。
④ 胃癌のレントゲン写真 見ても上下がわからない。
⑤ 臨床講義はセシルの内科テキストそのまま・・・。
⑥ 外来でわけもなく むやみやたら 患者を怒鳴る・・・。
⑦ 開業医からの紹介患者を診て 「OB]と返事。(OBとは 異常なし のこと)。紹介医の怒ってたのなんの・・・。
⑧ 「ぼくはこれでも東大じゃ人格者の方だ」と。旅先で。
⑨ 旧医局員は 馬鹿馬鹿しくて半年位で次々辞めた。中には 大喧嘩をして辞めた。
⑩ インターンでも知ってる有名な血圧降下薬のナマエも知らない。話にならない。
皮膚科の教授がいみじくものたまった。「あいつを選んだのは大失敗。教授会が悪かった。」 でも何故かはわからないが いったん決まってしまうと解任出来ないと。
世間一般の人は 教授だと聞くと ものすごく偉い先生だと思い込む。
しかし 「事実は小説より奇なり」はまったくその通りで 医学部教授でヤブ医者は山ほどいる。